アグリスケットとは

未利用水産物(ホタテウロ)を高圧熱水処理し抽出(特許第5555950号カドミウム除去)した、遊離アミノ酸と機能性ペプチドを豊富に含む植物活性化剤です。

成分 遊離アミノ酸(低分子アミノ酸) 25種・機能性ペプチド類・有機酸  原材料 ホタテウロ及び貝柱以外の内臓類

保証成分 窒素全量(アンモニア態窒素) 0.3%  リン酸 0.1%未満  加里全量 0.1%未満

特徴と効果 
・宮城県南三陸町・女川町のホタテ水産加工業者から仕入れた原料を、科学的処理せず特許技術で抽出した動物性タンパク質(ホタテ)由来の低分子アミノ酸や成分を豊富に含むバイオスティミュラントです。
・ホタテ由来タンパク質を特許技術(高圧熱水処理法)にてアミノ酸、ペプチド類まで低分子化(植物の細胞壁より吸収されやすい形)してます。
・肥料成分をほぼ含まない(アンモニア態窒素のみ)ため、施肥設計に影響を与えません。
・葉面や根から吸収され根の細胞分裂を促進し、毛細根(新根)を多量に初根させ、土中または養液中の肥料成分やミネラルの吸収を促進させます。
・根痛み、樹勢の回復、肥料吸収促進、活着促進、生長促進、収量増加、品質向上、病害抵抗性発現亢進等の向上に大きく貢献します。
・日照不足、低温時、温暖化による異常気象時に、傷んだ作物や樹木の生育回復に効果を発揮します。

施用方法 
・葉面散布(動噴噴射機器等)や自動潅水(潅注)で施用ください。
・葉面散布する際は、500倍率で1回辺り原液0.5ℓ/10aを2~4回/月で施用ください。
・土壌潅注する場合は、500倍~1000倍率にして施用ください。
・農薬を含むほかの資材と混用可能。

=====動物由来アミノ酸と植物由来アミノ酸の違い=====

アミノ酸は動物性アミノ酸と植物性アミノ酸があり、それぞれ特徴があります。アグリスケットは動物性のアミノ酸です。
動物性アミノ酸は含まれる成分が豊富で、分子が小さい場合が多く、植物の吸収に優れています。
一方、植物性アミノ酸は含まれる成分に偏りが多く、アミノ酸の種類は少なくなります。

=====製造方法の違い=====

多くのアミノ酸資材は薬剤である酸での抽出や醗酵させての抽出方法を採用しておりますが、アグリスケットは水と原料のみの
【高圧熱水処理(亜臨界処理)】を採用しております。高圧熱水処理はタンパク質を多様で広範囲にわたる低分子化が可能で、アミノ酸のペプチド結合が切断され、より低分子なアミノ酸やペプチドが生成されやすくなります。その広範囲に低分子化されたアミノ酸こそが植物に有効な成分となります。
デメリットとして高圧高温によるアミノ酸の変性の可能性があります。

醗酵による抽出は多くの時間が必要でコストが高いのが特徴ですが、特定のアミノ酸は効率的に生産できます。一方で酵素の作用に依存するため、分解の範囲や効率が左右されやすいという特徴があります。

沿革
2010年 東北大名誉教授 故 徳田昌則氏(2023年没)元弊社役員 が設立した「㈱共生資源研究所」が開発
2011年 ホタテエキスによる養殖魚飼料の添加実験で好成果も東日本大震災により中断
2011年 ホタテウロの高圧熱水処理によるカドミウム除去技術の特許取得
2016年 「コミュニケーション・リンク株式会社」が事業継承 ホタテ由来のアグリスケット商品化
2023年 産学官の連携と「みどりの食料システム戦略」への貢献が期待され「令和5年度成長型中小企業等研究開発事業(Go-Tech補助金事業)に採択


使用上の注意
・葉裏の気孔から吸収される窒素成分は極わずかで、葉面散布した数時間後にはアミノ酸が根に運ばれ、発根(毛細根)を促します。その時、伸びた根が土(養液)中にある窒素やミネラル類を吸収し、生育の改善に利用されます。
注)石炭硫黄合材やアルカリ系資材との混用は避けてください。

遊離アミノ酸(単分子)濃度定量分析結果

濃度(mg/100ml) グリシン・・218.5 タウリン・・137.6 アラニン・・29.5 アルギニン・・25.4 リシン・・20.3 アスパラギン酸・・14.1
バリン・・13.8 ロイシン・・13.1 チロシン・・9.6 イソロイシン・・9.3 フェニルアラニン・・9.0 ホスホセリン・・8.4 メチオニン・・6.9 トレオニン・・5.3 ヒスチジン・・5.3 αアミノ酪酸・・5.2 グルタミン酸・・3.1 セリン・・2.9 ホスホエタノールアミン・・1.9  プロリン・・1.8 オルニチン・・1.1 アスパラギン・・1.0 シトルリン・・0.7 βアラニン・・0.7 yアミノ酪酸・・0.5

未利用水産物がもたらす持続可能な資源循環サイクルの創出

アグリスケットは令和5年度成長型中小企業等研究開発事業(Go-Tech補助金事業) 採択事業です。
 「高圧熱水処理技術を応用した新型飼料添加剤ならびに肥料添加剤の開発」