アグリスケット栽培実施例 > ジャガイモの栽培実施例

1.試験方法

  1. 市内のJA直売所から種芋を1kg購入し、農業用消石灰を用いて種芋全体を消毒した。
  2. 消毒後の種芋を芽が出る箇所を残し、 半分に切断し、 切断面に消石灰をまぶした。
  3. 試験農園内の耕した土壌に畝を作り、株間15cm、 深さ15cmの間隔で種芋を区画別に8株ずつ定植した。
  4. 定植直後、 対照区には水道水を、 試験区にはアグリスケット500倍希釈液を散布した。(散水の目安:2L/坪)
  5. 各区とも発芽するまでの期間(三週間程度)は散水などをせず、 地表に現れた芽の丈が約5cm程度に生長後に④と同様に各区に散水を行った。なお、散水時期は前日の天候を考慮し、土壌が乾燥している状態のみ散水した。
  6. 各区の草丈(芽の丈)が約10cm程度まで生長後、 芽かき(生育の良い芽を1~2本残して他の芽は全て間引く)を行った。
  7. その後は、土壌の乾燥状態を見つつ、対照区には水道水を、試験区にはアグリスケット500倍希釈液を、主に、それぞれ葉面散布した。雨などが前日などに降って、地面が濡れている時は外して、月に、2~3回のペースで散水を実施した。極端な乾燥状態と判断した場合には、根の部分にも散水した。(栽培期間中、2回/月 なお、4月下旬から6月中旬にかけて降水量が少なく(空梅雨)土壌の乾燥が進行していたため、土壌表面に散水した。)
  8. 試験期間は4/8~7/4の栽培期間で、生育後のジャガイモを収穫し、観察を行った。
  9. 試験期間中に、適時防虫防除(害虫駆除薬剤、殺菌薬剤など)を行った。ただし、予防として市販木酢液を250倍に希釈し散布を2週間に1回行った。

2.試験結果

栽培試験後の収穫状況について

  1. 1. 対照区(水道水散布区)

    全体

    ※収穫したものを洗浄し、規格別に分類した。

    S規格(重量:50g以下)

    M規格(重量:50g以上150g以下)

  2. 2. 試験区(アグリスケット500倍希釈液散布区)

    全体

    ※収穫したものを洗浄し、規格別に分類した。

    S規格(重量:50g以下)

    M規格(重量:50g以上150g以下)

    L規格(重量150g以上250g以下)

収穫量について

規格別に分類し、収穫量(個数)を測定した。

サンプル S規格(~50g) M規格(50~150g) L規格(150~250g) LL規格(250~350g)
対照区 水道水散布 98 18 0 0
試験区 アグリスケット 500倍希釈液散布 131 94 17 0

考察

ジャガイモの栽培試験を各区画の条件において、実施した結果を下記に記載する。

収穫時の区画別の観察から、深い所ほどジャガイモのサイズ(粒)が大きくなる傾向がみられた。
土壌表面の浅い場所(株根元)のもは、サイズが小さく、個数も多かった。

なお、今回の栽培試験は試験期間が短期間(早期収穫した)だったため、Sサイズのものが多かった。
通常は、葉や茎の黄変現象が強く発現し、葉や茎が枯れ始めたころが収穫時期となるが、諸事情によって、収穫を行った。 その時期まで、栽培や観察を行えば、Sサイズのものが肥大し、Mサイズなどの収穫数が多くなった可能性があった。